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ベンソクロミス・ホリィ

Benthochromis horii


2008年2月、次のような論文が発表されました。
Takahashi,T. (2008) Description of a new cichlid fish species of the genus Benthochromis(Perciformes: Cichlidae) from Lake Tanganyika. Journal of Fish Biology 72 (3), 603-613.
このページの魚も含めて今まで観賞魚界でBenthochromis tricoti (Poll, 1948)とされてきた魚は本物のB. tricotiではなかったようです。そして我々がB. tricotiと信じて来たこの魚はB. horiiとして新種記載されました。観賞魚として流通している魚の種同定の間違いはよくあることだと思います。さて、本物のB. tricotiはどんな魚なのでしょうか。論文発表直後の時点で確実な生体の写真は見つかりませんでした。本物の可能性があると私が考えているのは、色が抜けてヒレも閉じた標本の写真で、
Ad Konings TANGANYIKA CICHLIDS (1988)
Dr. Axelrod’s ATLAS 6th ed. (1991)
などに掲載されている写真1枚のみです。多分B. horiiの方が奇麗な魚だと思います。流通名が変わるのには暫くかかると思います。今後、本物のB. tricotiが輸入されるかどうか分かりませんが、本物が来なければ流通名は変わらないかも知れません。


ベンソクロミス・トリコッティ(ドイツブリード)の幼魚。購入は2002年5月頃。1ケ月後。約6cm。
 

購入後4ケ月。約10cm。
 

6cmの幼魚から7ケ月後の写真。フィラメントを含む全長約13cm。フレアリング(スプレッディング)します。
 

幼魚から1年半、約17cm(尾ビレのフィラメントを含む)。結局3匹ともオス。互いにゆっくりと旋回しながら威嚇しあうようにフレアリング(スプレッディング)しています。
 

幼魚から2年半。
 

オス。6cm程度の幼魚から約3年。全長20cmくらい。
 


 
飼育の注意点
一般に言われる通り飼育が難しいシクリッドだと思いますが、飼育出来ない程ではありません。水質管理はCyathopharynxTropheusなどと同じレベルで十分だと思います。些細なことに驚いて暴れることが最大の注意点です。飛び出しや激突による配管の事故、魚体の負傷に注意が必要です。特に目に傷がつくと治癒が難しいようです。ヒレ先のフィラメントを完璧に保つのも難しいです。これは若い間は切れても再生します。エサは何でもパクパクと食べますが、クリルなどは避けた方が良いと思います。冷凍アカムシは少しずつ慣らせば、まあ大丈夫でしょう。フレーク、小粒の配合飼料のみでの飼育も可能ですが、それだけで繁殖まで可能かどうかは私にはわかりません。(エサの適性には個体差が大きく一概には言えないことはご存知の通りです。)同種間で傷つけ合うような暴力的な闘争は殆どありません。