カワバタモロコ(2005年飼育開始)
Hemigrammocypris rasborella


自家繁殖個体です。画像(左)はガラス水槽中ですが、水草を入れた容器で屋外飼育していると毎年7月頃に無数の稚魚が湧くように産まれます(右)。普段あまりよく観察していないので産卵には気が付きません。稚魚はとても小さく市販のパウダー状飼料も食べられないようです。屋外で水中に湧く微生物に頼るのが今のところ一番良い結果になっています。この飼育例に限ることかも知れませんが、親魚は殆ど底の方にいますので、かなりの稚魚が捕食を逃れています。2005年に5匹導入、2026年現在その子孫を飼育中。累代数は不明。

小さいの(メダカサイズ)が2016年春夏に産まれた幼魚の同年10月の様子。大きい方は3-4才。


2017年5月、昨年産まれた幼魚のうちベランダのタンクで冬越しした魚たち。親魚も健在。




2020年6月、ガラス水槽に移して撮影。
カワバタモロコの水槽内繁殖 2020
Breeding of Hemigrammocypris rasborella 2020
上に紹介したように、2005年からベランダのプラスティックコンテナ内での自然繁殖のみで累代飼育して来ましたが、2020年、撮影のしやすいガラス水槽内で繁殖させてみました。
水槽:30 x 20 x 30 cm
フィルター:底面、エアリフト、大磯砂
水質:pH=7.4、GH=5(調整なし)
水温:27-29℃(夏場の室温)
照明:LED、7時間/日
水草:マツモ

2005年以来この容器内で自然繁殖飼育しています。

2006年に初めて産まれた個体。


2020年6月、外で冬を越した魚を室内のガラス小型水槽へ導入。


7月上旬、1匹のメスが細くなっているのに気付き、よく見ると卵がみつかりました。卵の多くは水草に付着しているようなので、水草ごとプラケースへ隔離しました。この日を0日目とします。

2日目、プラスティック面に付着した稚魚。このように横向きに付着するものは少なく、ほとんどは、腹側で付着しています。

3日目、泳ぎ始めた稚魚。方眼は1mm。茶色の粒は市販のメダカの稚魚用の餌。口に入る大きさの粒は僅かしかないと思います。

メダカの稚魚用のプラケースの水がちょうどグリーンウォーターになっていたので、毎日少しずつ、エサとしてカワバタモロコの稚魚水槽に入れました。

湧かしたインフゾリアもエサにしました。夏場は比較的簡単に湧きます。私はキャベツを使っています。

4日目。多数の稚魚が泳いでいます。

12日目。成長が遅いのは、やはり、エサの問題でしょうか。

27日目。やっと成長が進んだ気がします。

34日目。市販の稚魚用のエサを食べてお腹が膨らんでいます。

41日目。

54日目。

62日目。

69日目。


75日目。




82日目、9月末、屋外で越冬させるため、屋内との温度差があまりない今のうちに外へ移動。ここまで育ったのは十数匹です。本種は2020年2月10日「種の保存法」で「特定第二種国内希少野生動植物種」に指定されました。今まで通り自分で飼い続ければ問題ないようです。


2021年3月、無事に冬を越し日光浴をする幼魚。
カワバタモロコの水槽内繁殖 2022
Breeding of Hemigrammocypris rasborella 2022


2022年6月、サイズから判断して上の2020年生まれと思われる魚を親魚にして水槽内で繁殖させました。


左は産卵前日に偶然撮影したメス。右は産卵直後の同一個体。


産卵当日(0日目)の卵ですが、かなり発生が進んでいるようです。一部は先に産まれていたのでしょうか。

2日後。
4日後。
4日後。
5日後。

上の2022年1回目の産卵の後には、卵が付着した水草をプラケースに移して、未産卵の親魚は産卵用水槽に残しました。

2022年2回目の産卵1日後、ガラス面に胚が付着しています。やはり、発生は速いようです。

2日後。水草に胚が付着しています。見えませんが、細い糸のようなものでぶら下がっているかのような動きをします。

3日後。無数の稚魚がガラス面に付着しています。


約1ヶ月、成長しています。


約3ヶ月、外の飼育容器に移しました。
カワバタモロコの水槽内繁殖 2024
Breeding of Hemigrammocypris rasborella 2024






2024年6月、サイズから2022年生まれと思われる個体を親魚にして繁殖の用意をしました。


前回までは一度に多数の卵を産みましたが、今回は少しずつ何度も産んでいるようです。いつの間にか稚魚が泳ぎ始めていました。最初の2匹が順調に成長しました。

発生が進んだ卵。胚がときどき動きます。

孵化直後の稚魚。
眼のすぐ後ろに心臓の拍動がみえます。

孵化後2日。

孵化後4日の稚魚。




今回は少しずつしか産卵しないようなので、一旦親魚を出して少数の仔魚を育てました。






結局、7月の終わりにまとまった産卵があり、多くの仔魚を得ました。今回は上で紹介したグリーンウォーター、インフゾリアに加えて、粉末スピルリナ(人間用)も与えました。生まれたばかりの稚魚が食べているかどうかはよくわかりませんが、ある程度育った幼魚は確かに食べていました。


10月、屋外の飼育容器へ移動する途中。


2025年夏、順調に育っています。
